Eyes Full of Wonder

感動したものについての雑記

家で名盤を聴こう(1):Porcupine Tree - "Fear of a Blank Planet"

Porcupine Tree - Fear of a Blank Planet (2007)

ジャンル:Progressive Metal, Progressive Rock

トラックリスト
1. Fear of a Blank Planet
2. My Ashes
3. Anesthetize
4. Sentimental
5. Way Out Of Here
6. Sleep Together
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 新型コロナウイルスのせいで休日に外出できず、自宅にこもってフラストレーションがたまっている人も多いだろう。というか自分が完全にそう。そんなときは音楽を聴こう!というわけで、以前点数についての記事で存在をほのめかしていた、100点満点中90~95点以上の大傑作アルバムをいくつか紹介していきたい。今回はその第一弾。プログレファンには言わずと知れた名盤、Porcupine TreeのFear of a Blank Planetである。
 第一弾としてこのアルバムを選んだのはもちろん理由がある。自宅にずっといると心が荒んでくるっていうのは大抵の人は共感してくれると思うんだけど、そういう時って、ネットサーフィンとかで無為に時間を潰してしまうことがあると思う。少なくとも自分は結構ある。自分はテレビ見ない人だけど、人によっては無為にテレビを見てしまうとかもあるかもしれない。そういう無駄に時間を潰してしまうときの精神状態って、頭が働いてない=「意識がない」状態と比喩的に言えると思う。アルバム3曲目"Anesthetize"で、Steven Wilsonは歌う...。

I'm watching TV but I find it hard to stay conscious...

そう、このアルバムはまさにダラダラとネットやスマホをしてしまう時の心理状態を表現している。実際、テクノロジーに浸り精神を病むティーンエイジャーをコンセプトにしたアルバムであり、ものすごく病んだアルバムなのである。
 そのコンセプトの通り、「病み」を表現した陰鬱な雰囲気がアルバム全体を覆っている。近年はポップにも挑戦しているSteven Wilsonだが、このアルバムは完全にプログレメタルである。陰鬱さだけでなく、それに加えてスペーシーな浮遊感があるのはやはり現代のPink Floydと表現されることもあるPorcupine Tree*1
 曲ごとに見るとはっきり言って全曲名曲で、どの曲もSteven Wilsonっぽい聴きやすいキャッチーな曲。タイピング音から始まる表題曲から、二曲目"My Ashes"はメタル要素のない純プログレッシブロックとも言える美しい曲で、冒頭はLed Zeppelinの名曲"No Quarter"を連想させる。3曲目は17分の大曲Anesthetize。大きく3つのパートに分かれ、クライマックスとなる3つ目のパートは美しいメロディーとスローで穏やかな雰囲気と、(Anesthetizeの方が遥かに長いが)Radioheadの"Paranoid Android"と似た曲構成。Porcupine Treeの最高傑作であり、プログレッシブメタルのベスト曲の一つに数えられる超名曲である。歴史に残る名曲としては"Bohemian Rhapsody"や"Stairway To Heaven"なんかがよく挙げられるけれど、それらに匹敵するかそれ以上の名曲だと本気で思っている。これを聴かずには死ねない。ここに動画リンクを貼ることはあえてしないでおく。こんなブログを読みながら聴いてほしくないし、時間と心の余裕があるときに一人でゆっくりと聴いてほしい。(もちろんアルバム全部!)"Anesthetize"から"Sentimental"、"Way Out Of Here"、"Sleep Together"と、最後まで中だるみすることもクオリティが下がることもない。特に"Sentimental"は題名の通りセンチメンタルなコーラスとポリリズムが印象的で、個人的に"Anesthetize"の次に好きな曲。
 プログレッシブ・ロック/メタルのオールタイムベスト級の傑作であり、自宅にこもって心が荒みがちな時にこそ聴くべきアルバムである。

90~95/100点

*1:もう活動してないけども